The series “Immaculate Eve” - mitsuyawatanabe ページ！

MITSUYA WATANABE

Statement The series “Immaculate Eve”

2019年作品

2018年作品

2017年作品

2016年作品

妖精たちが包み紙の中で戯れていた頃、神話を語る声は優しく、私は母の膝の上でよくそれを聞いていたものだ。傭兵の子守唄　鉛筆/インク　140×173mm

蕾に綴じた便りには、紙に滲んだあなたの微笑傭兵の子守唄　鉛筆/インク　70×70mm

今や沈黙だけが、ぽっかりと口を開けていた。彼女の言い訳 / ジル・ベルナール　鉛筆/インク　70×130mm

マリボリスには足がない。頭もなければ尾っぽもどこへ？そんな怪物、ぼくの手にはおえないや。マリボリス / 桐野よう子　鉛筆/インク　90×130mm

論理の迷宮の中では、身を焦がす欲望だけがその道標となるだろう。ミノタウロスの浴槽 / J マイケル・ホブソン　鉛筆/インク　180×180mm

私を殺してくれた後なら、いくら愛してくれても構わなくてよ。彼女の言い訳 / ジル・ベルナール　鉛筆/ケント紙　110×110mm

もともこもないことを言い出すものだから、いつも彼はあっけにとられてしまう。彼女の言い訳 / ジル・ベルナール　鉛筆/インク　110×180mm

我々が真に理性的であるならば、死さえも汲み尽くすことになるだろう。　生産の介入/ジェレミー・ハンター　鉛筆/ケント紙　70×113mm

2015年作品

僕はアナが駄々をこねるのが好きだった。彼女は自分の思い通りにいかないことがおきると、いつもてんでおかしなお話を作り上げてしまうのだった。彼女の言い訳/ジル・ベルナール　鉛筆/ケント紙　92×150mm

私の可愛いオットー...幾ら毛を刈ってもきりがありゃしないわ。雄羊の結婚/ミヒャエル・フィッシャー鉛筆/木板 150×106mm

我々は記号の海に投げ込まれた無防備な肢体である。それと同時に我々は他者の記号となることを強いられてしまう。失われた沈黙Ⅱ/エマニュエル・ジェインズ　鉛筆/ケント紙　150×150mm

真昼の雲ひとつない空から円形都市の天井を抜けて、大量の本が降り注いだのだ。…こうして地上のあらゆる者の全てが、この預言書という天の恵みに跪き、預言者と彼をつかわした創造主の御技を称えた。都市の記憶Ⅱ/ジョナス・オブライエン　鉛筆/ケント紙　105×150mm

ケイローンがその名を語るまでには、多くの受難がつきまとった。淫らな貨幣　/　トマス・ブルーノ　鉛筆/ケント紙　158×225mm

純白のカーテンの後ろで、未だに私達はアダムとイヴの創造を待ちわびている。待人　/　ルートヴィヒ・ヘルド　鉛筆/ケント紙　150×150mm

いくら登っていっても法則性を見出せない四方の壁面に、階段の数を数え続けなければ、すぐにでも自分の現在地を見失いそうだった。記憶の図書館 / Jマイケル・ホブソン　鉛筆/ケント紙　140×180mm

しのばされた一つの卵が、全てを変えてしまった。......新たなる幻想が現実という幻想を塗りかえたにすぎない。托卵創造主　/　エマニュエル・ジェインズ鉛筆/ケント紙 160×274mm

しのばされた一つの卵が、全てを変えてしまった。......それは幸福の追求という余りにも人間的な希望によって推し進められた。托卵女王　/　エマニュエル・ジェインズ鉛筆/ケント紙 160×274mm

彼は自分の予言書が空中へ飛散していくのを見た時、自分のカラダもバラバラに崩れていくのを感じた。 ‥‥彼は彼女が預言者であることを悟った。類推のワルツⅡ/ジョナス・オブライエン　鉛筆/ケント紙 220×274㎜

垂直に時間を流す時、お前は孤独のうちに深淵をみるだろう。そして平行に時間を流すならば他者のうちに決して到達できない彼岸をみるだろう。クロノスの憂鬱　/　エマニュエル・ジェインズ鉛筆/ケント紙 170×264mm

2014年作品

半熟に焼いた目玉焼き、それにベーコンをつけてくれたなら、私は満足だわ。無性卵の夢／マルセル・オベール　鉛筆/ケント紙　92×192mm

彼女は沈黙の表情の中に、精密で無関心な三日月を浮かべた。類推のワルツ／ジョナス・オブライエン　鉛筆/ケント紙　158×227mm

僕はアナが駄々をこねるのが好きだった。彼女は自分の思い通りにいかないことがおきると、いつもてんでおかしなお話を作り上げてしまうのだった。彼女の言い訳/ジル・ベルナール　鉛筆/ケント紙　200×200㎜

彼が海辺の匂いを漂わせ、我々の住む円形都市に現れた頃、人々が彼に向ける視線は冷ややかなものであった。……彼がこの都市の地図を作ろうとする地理学者と名乗ったことが、人々の反感をかうこととなったのだ。　都市の記憶/ジョナス・オブライエン　鉛筆/木板 57×90mm

それは我々がアプリオリに契約を強制される場面である。　失われた沈黙/エマニュエル・ジェインズ　鉛筆/ケント紙 120×120mm

2013年作品

奪うように与えられたのか。与えるように奪われたのか。 ......彼女はこの問いに、精巧な無表情と沈黙をもって答えていた。青きピエタ/アントニオ・ダクイーノ　鉛筆/ケント紙 105×150mm

鳥類学者は夢見るたびに、新種の鳥を見つけだすが、鳥達の祖先を見つけることは、ついには叶わなかったという。 ……鳥類学者は目を覚ますと、傍らにいる妻の背中を眺めた。そして全てを悟った。純潔のイヴ/Jマイケル・ホブソン　鉛筆/ケント紙 92×150mm

「さぁ、お飲みなさい」二つの影が耳元て囁いた。ルビンの杯/トマス・ブルーノ　鉛筆/ケント紙 120×120mm

……打ち上げられたヴィーナスが彼女のカラダに映り込む時、もう彼女にはそれを確かめるすべはなかった。ヴィーナスの受肉/フィリップ・ゲイル　鉛筆/ケント紙 155×255mm

その女は、まるで赤子をあやすかのように、自分の手に湧く蛆に微笑みかけていた。母性/ルネ・ウェルソン　鉛筆/ケント紙 75ｍｍ×82ｍｍ

チェス盤の上には、64個のキングが並べられていた。遊戯/ルートヴィヒ・ヘルド　鉛筆/ケント紙 140×140mm

2012年作品

外から聞こえてくる子供たちの騒ぎ声に、私は自分の欲望を抑えることができなかった。 ......もはや、頭上に飛来した横殴りの天使さえ言葉を失い、その羽音も騒がしい子供たちによってかき消されてしまったようだ。欲動の円環/ジル・ベルナール　鉛筆/ケント紙 105×150mm

箱を開けると、何かが甘く…自分の舌の上で溶けていくのを感じた。その瞬間、彼は理性が情動の道具でしかないことを知った。投機の系統/ボリス・T・グリーン　鉛筆/ケント紙 105×150mm

アンドロギュヌスは夢を見ない。砂上の王国/トマス・ブルーノ　鉛筆/ケント紙 150×150mm

演者たちは赤く重たいカーテンの後ろで主演者たちが訪れるのを待っていた。しかし主演者がどんな人物であるか、演者たちの中に知るものはおらず、苛立たしい静けさだけが、その場を包みこんでいた。劇場なき劇/ルートヴィヒ・ヘルド　鉛筆/ケント紙 190×190mm

2011年作品

絶え間なく拡大と縮小を繰り返す座標軸の上で、私は自分の頭の後ろでパチンッと何かが弾ける音を聞いた。飽和/リチャード・ボウル　鉛筆/ケント紙 158×227mm

二人は永遠の距離をもった部屋の中で、互いに糸を手繰り寄せた。証人/ガブリエル・アナント　鉛筆/ケント紙760×310mm